こんにちは、ファイナンシャルプランナーのりりぃです!
出産時の入院費用と分娩費用は健康保険の適用外のため、自己負担となり高額な費用がかかります。
そこで、今回は健康保険に加入していれば、入院と分娩費として健康保険から基本50万円がもらる制度がありますので、ご説明します!

受け取り方は3つありますが、約9割の方が健康保険から産院に直接支払われる「直接支払制度」を利用しています!受け取り方も確認しておきましょう♪
出産育児一時金の概要
まずは、出産育児一時金の制度の概要を説明します。
対象者
対象者は健康保険の加入者またはその被扶養者で、妊娠4か月(85日)以上で出産あるいは流産したママになります。
給付される金額
給付される金額は子供1人につき基本50万円です。
双子の場合は、2人分になり100万円となります。
健康保険組合や自治体によっては、「付加給付」としていくらかプラスで支給されることもありますので、ご自身の加入している健康保険組合や自治体を確認しましょう。
受け取り方
給付金の受け取り方は以下の3つあります。
まずは産院に直接支払制度が導入されているか確認し、どの受け取り方にするか確認しましょう。
直接支払制度
産院が健康保険に申請をし、直接、産院にお金が支払われる制度です。
約9割の方がこの「直接支払制度」を利用しています。
受取代理制度
自身で事前に健康保険に申請し、健康保険から産院にお金が支払われる制度です。
直接支払制度を導入していない小規模の産院などで利用できる場合があります。
産後申請方式
自身で入院・分娩費用の全額をいったん産院に支払ったあと、健康保険に申請をしてお金を振り込んでもらう制度です。
里帰り出産で直接支払制度の手続きが間に合わない場合などに利用します。
手続きに必要なもの
給付金に受け取り方によって手続きに必要なものが異なります。
直接支払制度
- 意思確認書
意思確認書は産院でもらえます。
また、手続きに必要なものは産院によって異なるので、産院に確認しましょう。
受取代理制度
- 出産育児一時金等支給申請書(受理代理用)
産後申請方式
- 出産育児一時金支給申請書
- 直接支払制度を利用していないことの証明書(必要な場合のみ)
- 入院・分娩費の領収書
- 本人確認ができる書類(マイナンバーカード、運転免許証、保険証など)
手続き・受け取り時期
手続きの申請時期と受け取り時期は下記のとおりです。
手続きの流れ
具体的な手続きの流れは以下の通りです。それぞれの受け取り方ごとに確認しましょう。
直接支払制度
①妊娠中
産院で直接支払制度を利用するために「意思確認書」をもらい、必要事項を記入して、後日、サインに提出します。
②退院時/退院後
入院・分娩費が50万円を超えた場合は、差額を産院に支払い、手続き終了となります。
入院・分娩費が50万円を下回った場合は、退院時の支払いは不要となり、退院後に健康保険に差額申請をします。
③申請後
申請した差額が健康保険より振り込まれます。
受取代理制度
①妊娠中
健康保険から「出産育児一時金等支給申請書(受取代理用)」をもらい、必要事項を記入して健康保険に提出をします。
②退院時/退院後
入院・分娩費が50万円を超えた場合は、差額を産院に支払い、手続き終了となります。
入院・分娩費が50万円を下回った場合は、退院時の支払いは不要となり、退院後に差額が健康保険より振り込まれます。
産後申請方式
①退院時
入院・分娩費の全額を産院に支払います。
②退院後
健康保険から「出産育児一時金請求書」をもらい、必要事項を記入して、その他の必要書類(入院・分娩費の領収書など)と一緒に健康保険に提出します。
③申請後
出産育児一時金の50万円が健康保険より振り込まれます。
これだけは知っておいてほしい注意点
いくつか注意点がありますので、事前に確認しておきましょう。
直接支払制度で入院・分娩費が50万円を下回ると差額の請求手続きが必要
直接支払制度を利用している場合に、入院・分娩費が50万円を下回った場合、その差額をもらうには、健康保険への申請が必要になります。
産後に、健康保険から「出産育児一時金等の支給決定通知書」や「差額支給のお知らせ」といった通知書が送付されますので、指示に従って手続きを進めましょう。
※手続き不要で差額が自動振り込みされる場合もあります。
申請期限は2年以内
出産育児一時金の申請期限は、出産した翌日から2年間となります。
2年を1日でも過ぎると給付が受けられなくなるので、必ず期限内に申請をしましょう。
私の出産時は直接支払制度でラクチンでした!
私の出産のときは、産院が直接支払制度を導入していたのでラクチンでした!
産院から「意思確認書」をもらいサインをするだけで対応してもらうことができたので、特に悩むこともありませんでした。
私は無痛分娩だったので、自然分娩に比べて費用が高くなり、分娩費用が50万を超えたので、退院時に、50万を差し引いた残額を支払いました。
私の無痛分娩と入院にかかった費用の総額は642,870円で、そこから出産育児一時金の50万円が差し引かれるので、自己負担額は142,870円でした。
出産育児一時金があるからといえかなりの高額ですね。
事前にこれだけの費用が掛かる可能性があると認識しておくと安心です。
まとめ
出産には多くの喜びがある一方で、費用の負担も大きなものとなります。
そんな中、「出産育児一時金」は経済的な支援として非常に心強い制度です。
健康保険に加入していれば、原則として1児につき50万円が支給されます。
受け取り方法も複数ありますが、多くの方が利用している「直接支払制度」を使えば、産院とのやり取りだけで手続きが完了するため、非常にスムーズです。
ただし、制度を活用するにはいくつかの注意点や手続きの違いもあります。
出産予定の産院がどの制度に対応しているか、また申請に必要な書類や期限を事前にしっかり確認しておくことが大切です。
出産は人生の大イベント!
少しでも安心してその日を迎えられるよう、制度の内容をよく理解して、早めに準備しておきましょう。
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